2012-01-01から1年間の記事一覧
数年前、大学で私の文化人類学のクラスにいたある女子学生は、非常に山奥の出身で、小さい頃から祖父母や父母に、若衆宿や娘宿、夜這いなどを中心とした昔の若い男女のつき合い方について大変楽しげに語り聞かされたそうだ。父母も笑顔で結婚のいきさつなど…
この新しい土台の上で伝統的な日本の文化や習慣が新しい形で職場や地域の生活のなかに生かされてくれば情報技術を身につけた職人的な気質と新しい文化政策や文化制度が結合されて日本が急激に文化社会を形成しうる可能性があります。それは勤労者のあいだに…
実は初の外相会談の実現は、よくよく考えてみると奇妙な話である。北朝鮮は、米朝高官会談や日朝正常化交渉、南北対話を行いながら、日米韓三国との外相会談はそれまで一度として行わなかったのである。アメリカの場合は、北朝鮮側の外相会談実現の要請を断…
世界で高い評価を受けているエアラインはどこだろうか。まず、主要エアラインの輸送実績からみてみよう。搭乗乗客数が多いことは高い支持を得ている表れだが、旅客数のベスト10は、①デルタ ②ユナイテッド ③アメリカン ④サウスウェスト(米国) ⑤ノースウェス…
アライアンスの本格化によってコードシェア便はどんどん増え、全日空は八三路線で週一四七〇便、日航は一一六路線で週一七〇〇便に達し、他社のぶんを含めて成田空港発着便の四割を占めるようになった。日本ではコードシェア便は一般的に「共同運航便」と訳…
アライアンスのきっかけは、エアラインの経営戦略の都合によるものだが、利用者にとっての利益は何なのだろうか。最大のメリットは、特定エアラインのチケットの通用範囲が広かったことだ。たとえば全日空の割引チケットや格安航空券は、以前は全日空機が就…
この一〇年で世界の空は、アライアンス(連合)という名称で一挙にグループ化した。ユナイテッド、ルフトハンザを核に全日空も参加している「スターアライアンス」、アメリカン、ブリティッシューエアウェイズ(BA)を核にした「ワンワールド」、KLMと…
日本の戦後外交の特徴を考える上では、敗戦後の日本が事実上アメリカ占領軍の単独支配下におかれたことが、その後の日本の進路に決定的な影響を及ぼした、という事実の重みを噛みしめる必要がある。日本同様占領軍の支配の下にかかれたドイツは、アメリカに…
私はほかの人に比べたら本をあまり読まないほうですが、それでも読まざるをえない本を読んでいると、読んだことがいろ’いろと身について、いまでは心理療法以外のことも書いたりしています。簑輪さんは働くということをそれだけ真剣に考えているわけですから…
このようなアジアの情勢がもたらされる上で、日米協調路線、とくにアメリカのアジア政策を補完する日本の役割は、どう評価したらよいのだろうか。まずハッキリしていることは、東アジアの経済発展の過程が、アメリカ、日本を中心にした西側経済との関係を深…
国際関係における日米協力といっても、アジア以外の地域、問題を対象とした協力は、まだ始まって日が浅い。また、その評価をおこなうに先だって、変化する国際環境の下での日米関係のあり方を全般的に検討しないと、この協力の性格を正確に捉えることもでき…
日本の安全保障に関する日米協力関係については、国内の評価は極端に分かれる。「安保ただ乗り」論に代表されるように、戦後の日本がアメリカの軍事力に依存し、経済再建に専念したことが今日の繁栄をもたらしたという考え方は、日本内外に強い。このような…
今日に至る日本経済の回復と繁栄が、アメリカの主導する戦後の国際経済の枠組み(具体的には、GATT・IMF体制)の下で実現したことは客観的事実である。日本資本主義経済がこの枠組みの最大の受益者であることは、日本がアメリカに次ぐ世界第二位の経…
まずごく簡単に親米路線の中身の要点をまとめておこう。あらかじめ認識しておきたい至要な事実は、その後の国際環境の変化にもかかわらず、これらの基本的要素が変化を受けないまま今日に至っているということである。第一、日米安保条約により、日本の安全…
日本の戦後外交の特徴を考える上では、敗戦後の日本が事実上アメリカ占領軍の単独支配下におかれたことが、その後の日本の進路に決定的な影響を及ぼした、という事実の重みを噛みしめる必要がある。日本同様占領軍の支配の下にかかれたドイツは、アメリカに…