2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

日米協調路線と日本の役割

このようなアジアの情勢がもたらされる上で、日米協調路線、とくにアメリカのアジア政策を補完する日本の役割は、どう評価したらよいのだろうか。まずハッキリしていることは、東アジアの経済発展の過程が、アメリカ、日本を中心にした西側経済との関係を深…

アジアの安定

国際関係における日米協力といっても、アジア以外の地域、問題を対象とした協力は、まだ始まって日が浅い。また、その評価をおこなうに先だって、変化する国際環境の下での日米関係のあり方を全般的に検討しないと、この協力の性格を正確に捉えることもでき…

日本の安全保障

日本の安全保障に関する日米協力関係については、国内の評価は極端に分かれる。「安保ただ乗り」論に代表されるように、戦後の日本がアメリカの軍事力に依存し、経済再建に専念したことが今日の繁栄をもたらしたという考え方は、日本内外に強い。このような…

日本経済の回復と繁栄

今日に至る日本経済の回復と繁栄が、アメリカの主導する戦後の国際経済の枠組み(具体的には、GATT・IMF体制)の下で実現したことは客観的事実である。日本資本主義経済がこの枠組みの最大の受益者であることは、日本がアメリカに次ぐ世界第二位の経…

親米路線の基本的要素

まずごく簡単に親米路線の中身の要点をまとめておこう。あらかじめ認識しておきたい至要な事実は、その後の国際環境の変化にもかかわらず、これらの基本的要素が変化を受けないまま今日に至っているということである。第一、日米安保条約により、日本の安全…

日本独特の親米路線の形成

日本の戦後外交の特徴を考える上では、敗戦後の日本が事実上アメリカ占領軍の単独支配下におかれたことが、その後の日本の進路に決定的な影響を及ぼした、という事実の重みを噛みしめる必要がある。日本同様占領軍の支配の下にかかれたドイツは、アメリカに…